スペイン人の研究生がお土産に持ってきてくれた。カスティーリャ語なら turrón de Agramunt. トゥロンというと僕はアリカンテのものぐらいしか知らなかったのだが、Lleida にある Agramunt もトゥロン作りの歴史がある町らしい。もらったのは torró de gema cremada という種類で、食べたのは初めてだが、予想を超える美味しさ。
この torró d’Agramunt は indicació geogràfica protegida の指定を受けている。日本語訳には「地理的表示保護」というのがあるが、ちょっと分かりにくい。「保護地理的表示」という訳も存在する。こちらの方が直訳の「保護された地理的表示」に近いが、やはりすっきりしない。これを漢字だけを使ってきれいな言い方にするのは無理なのかもしれない。
Torró d’Agramunt の保護・管理組織である consell regulador のページによれば、Agramunt でトゥロン職人の存在が文書で確認できるのは1741年だが、それ以前から作られていたはずだという。もともとトゥロン作りは専業でやるものではなかったらしく、職業名として記録に残らなかったというのが理由のひとつらしい。
他にも興味深い話が載っているのだが、このサイト、全編カタルーニャ語である。カスティーリャ語版を探したが、見当たらない。なぜだろう? あるいは、なぜだろうと問うことがおかしいのか?
なお cremada はカスティーリャ語なら quemada で、クリームのことではない。
M’han regalat un torró d’Agramunt, que no havia provat mai. És de gema cremada, molt diferent dels que coneixia, i és boníssim. Potser és el millor torró que hagi provat.
(corregit un error ortogràfic, 2014/04/17)